熊本大学 情報融合学環/工学部情報電気工学科 知能システム研究室
教授
専門分野: 機械学習,組込みシステム
researchmap
Motoki Amagasaki received the B.E. and M.E. degrees in
control engineering and science from Kyushu Institute of
Technology, Japan, in 2000 and 2002, respectively, and the
D.E. degree from Kumamoto University, Japan, in 2007. He
was an Engineer with NEC Micro Systems Company Ltd., from
2002 to 2005. He has been a Professor with the Faculty of
Advanced Science and Technology, Kumamoto University,
since 2021. His research interests include machine
learning and reconfigurable systems. He is a member of
IEEE, IPSJ, IEICE, and JSAI.
助教
専門分野: 機械学習,自然言語処理
researchmap
Masato Kiyama received the B.E., M.E., and Ph.D. degrees
from Hiroshima City University, Japan, in 1999, 2001, and
2003, respectively. He has been a Researcher with the
Faculty of Advanced Science and Technology, Kumamoto
University, since 2003. His research interests include
programming languages and machine learning.
特任助教(半導体デジタル研究教育機構所属)
専門分野: 機械学習
Mery Diana received the B.E. degree in electrical
engineering from Andalas University, Indonesia, in 2012,
and the M.E. degree and Ph.D. degree in Computer Science
and Electrical Engineering from Kumamoto University,
Japan, in 2020 and 2024, respectively. She has been an
Engineer with the National Research and Innovation Agency
(BRIN), Indonesia, since 2014. Her current research
interests include lightweight deep learning for edge site
implementation, AI accelerator, and VLSI design.
*2024年度 博士2年2名,修士2年10名,修士1年14名,学部4年5名,学部3年(アドバンスト実習)1名
*2023年度 博士2年2名,修士2年6名,修士1年13名,学部4年8名,JASSO交換留学生1名
*2022年度 博士1年2名,修士2年4名,修士1年5名,学部4年9名,JASSO交換留学生1名
*2021年度 博士1年1名,修士2年3名,修士1年4名,学部4年7名,学部3年(アドバンスト実習)2名
*2020年度 修士1年3名,学部4年4名
*2019年度 学部4年4名,学部3年(アドバンスト実習)2名
学位:博士(工学)
所属:
熊本大学大学院先端科学研究部 情報・エネルギー部門
ビッグデータ分野 教授
(兼務)半導体・デジタル研究教育機構 総合情報学部門
データサイエンス分野 教授
略歴:
- 1996/4-2000/3 九州工業大学 情報工学部
制御システム工学科
- 2000/4-2002/3 九州工業大学 大学院情報工学研究科
博士前期課程 修士(情報工学)
- 2002/4-2005/3 NECマイクロシステム(株)
- 2005/4-2007/9 熊本大学 大学院自然科学研究科 博士後期課程
博士(工学)
- 2007/10-2018/12 熊本大学 助教
- 2019/1-2021/4 熊本大学 准教授
- 2021/5-現在 熊本大学 教授
配属や見学を考えている方へのQ&Aです.まずはここからご覧ください.
A:機械学習を中心としたAI技術を理論と実装の両方から学ぶ研究室です.既存の技術やツールを使いこなすことは前提とし,それらを理解したうえで拡張し,新たな手法やモデルを生み出す立場に立つことを重視しています.研究テーマとしては,グラフデータ,画像,テキスト,センシングデータなど多様なデータ形式を対象とした機械学習モデルの開発,数値最適化アルゴリズムの理論的解析と実装,およびリソース制約下での高性能AIを実現するためのエッジコンピューティングに取り組んでいます. これらの研究は,医療画像診断,スポーツパフォーマンス解析,ドローンの自律制御などへの応用を視野に入れています. また,企業や他研究機関との共同研究を通じて実データによる検証を行い,提案手法が実環境で有効に機能するかを確認しています.
A:2019年に4名でスタートした研究室ですが,2025年現在は37名のメンバーが在籍しています.内訳は,博士課程4名,修士課程22名,学部生8名で,スタッフは教授1名,助教1名,特任助教1名の3名体制です.また,7名の留学生も在籍しており,国際的な環境で研究を進めています.学内外との共同プロジェクトが多数動いており,「締切は守る,アプローチは自由」という文化のもと,各自が主体的に研究に取り組んでいます.
A:拠点はDSquare 5Fのオープンラボで,情報電気だけでなく数理を含む複数の研究室とフロアを共有しています.研究を進める時間帯の目安として10:00-17:00を基本としています(コアタイム制は設けていませんが,この時間は研究を優先して在室してもらいます).お盆と年末年始はオフとなります.研究の進め方はチーム戦が基本で,ディスカッションを重ねながら詰めていきます.隔週ミーティングで進捗を確認し,適宜サポートを行っています.自由度は高いですが,研究が長期間止まっている場合や連絡が取れない場合には,教員から状況確認を行います.
A:多くの学生が初心者からスタートしています.必要なのは,分からないことを素直に質問できる姿勢と,まずはやってみる積極性です.基礎科目がしっかり理解できていれば,段階的にスキルを伸ばしていくことができます.英語については,最新情報が英語で発表されることが多いため,「読む・伝える」の実用力を重視しています.国際会議での発表機会もあり,英語でのプレゼンテーション能力も身につけられます.個人でのスキル向上はもちろん大切ですが,AIツールを活用した効率的な情報収集や発信も重要なスキルと考えています.
A:私は民間企業での開発経験があり,研究室運営にもその経験を活かしています.研究でも仕事でも共通して重要だと感じているのは,状況を共有すること,困ったときに早めに相談すること,助言を前向きに受け取り次の行動に反映することです.いわゆるホウレンソウ(報告・連絡・相談)は管理のためではなく,チームでより良い成果を出すための技術だと考えています.進捗が順調なときだけでなく,うまくいっていないときほど情報共有が大事になります.
A:新しいことに挑戦し,失敗から学びながら前に進める人を歓迎します.特に,指摘やアドバイスを素直に受け取り,「次はどう改善するか」を考えられる姿勢を大切にしています.技術的には下記の項目で一つでも共感してもらえると嬉しいです.
・新しいAI技術を作りたい
・アルゴリズムや機械学習のアプローチで最適解を探すことに興味がある
・データから新たな発見を見つけることに魅力を感じる
・ソフトウェア/ハードウェアとして動く物を作ることに関心がある
私の担当講義(人工知能など)を受講してもっと深く学びたいと思った方は,研究室との相性が良いと思います.
研究は個人作業に見えて,実際にはチームで進むプロジェクトです.進捗が遅れること自体よりも,情報共有がなく周囲が状況を把握できないことを避ける必要があります.
そのため,報告・連絡・相談ができない人,締切や約束を軽視してしまう人には,研究室のスタイルは合わないかもしれません.
A:研究は,テーマ設定・実装・検証・報告のサイクルを繰り返しながら進めます.卒業研究では,複数の候補テーマの中から自分の興味や適性に合うものを選ぶことが多く,大学院に進学する場合は,卒業研究を通して見えてきた自分の強みをもとに,より発展的なテーマに取り組みます.教員はミーティングでの議論や改善提案を通してサポートします.研究を通して,目の前の課題に対して自分なりのアプローチを考え,試行錯誤しながら解決に向かう力を身につけてほしいと考えています.この力は,企業でも研究の現場でも共通して重要です.本研究室では,多くの学生が大学院に進学し,研究を継続しています.
A:申し訳ありませんが,本研究室では海外からの研究員の募集は行っていません.また,研究員希望に関する個別のお問い合わせについては,原則として返信を行っていません.
A:国内からは,出願前に早めにご連絡ください.基本は8月の大学院入試に合格して配属となります.成績により,他大学や高専専攻科からの推薦入試も可能です.海外からは,日本語での指導希望は8月の大学院入試を,英語での指導希望は4月/10月入学(IJEP)を検討してください.いずれも早めのコンタクトをお願いします.(For domestic applicants, please contact us early before applying. Admission is typically through the August graduate school entrance examination. Depending on academic performance, recommendation-based admission from other universities or technical college advanced courses is also possible. For international applicants, those who prefer instruction in Japanese should consider the August graduate school entrance examination, while those who prefer instruction in English should consider the April/October admission (IJEP). Early contact is requested for both options.)
研究の一例をご紹介します.詳細についてはお問い合わせください.
非典型的心房粗動(AFL)に対するカテーテル治療は,複雑な電気回路を特定する必要があり,その成功率は術者の経験や知識に大きく依存するという課題がありました. そこで本研究では,3Dマッピングシステムから得られる生データをAI解析し,治療の標的となる「興奮波面の収束」と「伝導遅延」が重なる領域(クリティカルイスムス)を自動的に特定するソフトウェアを開発しました. 実験の結果,本手法は中央値24.9秒という短時間で解析を完了しました.正解率は第1候補で79%,上位3候補を含めると100%に達し,熟練度を問わず迅速かつ高精度な治療支援が可能であることが示されました.
グラフデータの中から目的の構造パターンを探し出す「サブグラフマッチング」の研究を行っています.これは創薬や画像認識などに応用できる重要な技術ですが,従来の深層学習手法では,データに含まれる「余計なノード」の情報がノイズとして混ざり込み,探索の精度が下がるという課題がありました. そこで本研究では,探索の妨げとなるノードを自動的に特定し,その影響を計算過程から取り除く新手法『ENDNet』を開発しました.この手法により,必要な情報だけを選り分けて処理することが可能になります.実験の結果,従来モデルと比較して飛躍的な正解率の向上(一部データで99%以上)を達成しました.
膨大な医療データの中から類似した症例やレポートを探し出す「マルチモーダル医療画像検索」の研究を行っています.これは診断支援や医学教育などに応用できる重要な技術ですが,従来の深層学習手法では,画像とテキストをそれぞれ独立した情報(埋め込み表現)として扱うため,両者の間にある補完的な関係性を十分に活用できず,検索精度が頭打ちになるという課題がありました. そこで本研究では,画像とテキストの相互作用を「Cross-Attention」機構を用いて直接モデル化し,両者を統合した表現を生成する新手法を開発しました.この手法では,画像の局所的な特徴をクエリ,テキストをキーおよびバリューとして扱うことで,診断に重要な情報だけを効果的に結びつけて処理することが可能になります.実験の結果,MIMIC-CXRデータセットにおいて従来モデル(BioMedCLIP)と比較して飛躍的な精度の向上(mAP 0.999)を達成しました
本研究は,食道扁平上皮癌(ESCC)のリスクを非侵襲的に予測するため,軟口蓋の内視鏡画像を用いたAIモデルの構築と最適化を行ったものです,.539症例という限られた医療データを有効活用するため,Bilinear CNNなどの複数のモデルに加え,フラクタル画像や輪郭画像を用いた事前学習手法を比較検証しました. 検証の結果,軟口蓋所見を有する画像群において,フラクタル画像で事前学習したBilinear CNNモデルがAUC 0.91,感度0.86(条件により0.93)という極めて高い精度を達成しました,.これは,大規模な自然画像データセット(ImageNet)を用いずとも,数学的に生成された画像での学習が微細なテクスチャ認識に有効であることを示唆しており,侵襲的な検査を必要としない新たなスクリーニング法としての実用性が期待されます.
観光地のような混雑した環境における複数カメラ間の人物追跡(MCPT)の精度向上を目的としたシステムを提案しています.照明や姿勢の変化,遮蔽によって個人の外見的特徴のみでの追跡が困難になるという課題に対し,本システムは時空間情報とグループ情報を活用することで対応したものです. 具体的には,移動方向と時間差を用いた時空間フィルタリングで候補を絞り込み,さらに同行者集団の情報を利用したグループ認識マッチングによって個人の特定ミスを補正します.熊本城で収集された実データセットを用いた評価実験の結果,提案手法は外見特徴のみを用いた場合や既存の有力な手法と比較して高い精度を達成しました.これにより,カメラキャリブレーションを必要とせず,複雑なシーンにおいて追加の文脈情報が有効に機能することを示しました.
リソースが制限されたエッジデバイスでのAI実装における課題を解決するため,軽量な深層学習モデル「Mixer-type NVAR」を提案しています.提案手法は,Mixer型アーキテクチャを基盤とし,トークンとチャネルの混合にSequencer構造と非線形ベクトル自己回帰(NVAR)を採用することで,従来のMLPやCNNを代替しています.さらに,画像の入力にオーバーラップパッチ埋め込みを適用して特徴量を強化し,ウィンドウ分割や一般化二次位置エンコーディング(GQPE)を用いて局所的な演算性能を向上させました.実験の結果,CIFAR-10においてわずか0.159Mのパラメータ数で82.48%の精度を達成し,MobileNetV3などの最先端モデルと比較して,大幅に少ないパラメータ数と計算量で競争力のある精度と高いスループットを実現しました.
尼﨑が担当している講義やセミナーについて記載します。